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UDCBK×立命館大学のアーバンデザインスクールで「都市情報と建築不動産ビジネス」の講義を行いました

 

滋賀県草津市「アーバンデザインセンターびわこ・くさつ(UDCBK)」と、立命館大学大学院建築都市デザインコース「スタジオデザインプログラム」による合同企画で開催されている、平成30年度アーバンデザインスクール第3回「都市情報と建築不動産ビジネス」戦略プロジェクト室の黒田が登壇しました。

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会場となったのは、南草津駅前のアーバンデザインセンターびわこ・くさつ(UDCBK)。企業、大学、行政、市民が一緒に未来の草津について話し合える場として、誰でも自由に使えるスペースです。
ここで全5回シリーズで開催されているのがアーバンデザインスクール。シリーズコーディネートは武田史朗氏(立命館大学 教授/UDCBK副センター長)
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全5回シリーズのうち、1・2回目の講義では、人工知能などの情報技術の理論を中心に。
3回目の講師として登壇した黒田からは、建築不動産ビジネスを通した実際のまちの中での活用アイディアについてお話ししました。黒田は、2016年より立命館大学の非常勤講師を務めており、一般公開されたこちらの講座では、学生をはじめ20〜30代を中心に市外・県外からも広く参加者が集まりました。

まちづくりに繋げるための建築不動産ビジネス

まずは黒田の自己紹介と、手がけてきた建築不動産ビジネスのご紹介から。大学卒業後に建築設計事務所で働いていましたが、「つくる人とつかう人をつなげる仕事」がしたいと、UDSヘ入社した経緯をお話しします。

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小さなコミュニティーからまちをどう変えていくかに関心を寄せてきたこと、また既存の建物をコンバージョンやリノベーションで再生、さらに運営まで行ってきた事例をご紹介。

「ホテル、レストラン、カフェ、コワーキングスペースなど、それぞれの事業は、つくることが『目的』ではなく、まちづくりにどう繋げるかの『手段』です。運営をしていくことで、その未来まで責任をもつことをミッションに掲げています。」

建築×テックの可能性

続いて、この日の本題である建築・都市とテクノロジーの関係性について展開していきます。

「建築や都市の周りに、AIや自動運転など多くの技術が現れてきていますよね。しかし単体で語られていることが多く、それをまちでどう作り活用していくのかという議論が少なく、実際の建築や都市とはかけ離れてしまっているという問題意識があります。」

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具体的な企業の事例を交え、世界的な情報テクノロジーとモノの変遷を紹介していきます。「80年代までのモノをつくる企業が元気だった時代から、情報の時代へ。最近は、情報プラットフォームで既存の世界だけでなく、さらに『都市全体』を扱う時代になってきます。モノづくりが得意な日本にとっては、有利な時代なのかもしれません。

世界を見ると、アメリカや中国では、単一の情報プラットフォームが主導、シンガポールやヨーロッパでは、政府が環境を中心に構築しています。日本の場合は、異なる業態やレイヤーの企業連合型であるオープンプラットフォームに活路があるのではないかと思います。」

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後半は、武田氏や会場からの声に答えながら、会場全体でのディスカッションに移り、テクノロジー×社会のこれからの課題についても話題が及びます。

中国ではとにかくテクノロジーが実践的で、生活に取り入れるスピードが早いです。無人コンビニも結構出来てきています。日本人的には『不正行為起きたらどうする?』というリスクばかり考えがちですが、それを中国人に話したら『なんでそんなことを気にするのか。質問の意味がわからない』と言われたことがあります。とても合理的で、リスクよりスピードなんですよね。
日本は比べるとスピード、思い切りが足りないように思います。『実証実験のための実験』になってしまっていることが多かったり、自分の生活が実際に変わる感じがしないので、残念ながら市民の関心が低いんだと思います。
実験することが目的ではなく、その先のまちづくりが目的であるということをきちんと体現していくこと。そして、まちで新しいテクノロジーの社会実験ができるようになりIT企業が集まってくると、そのまちが活性化にもつながると思います。

日本人は、新しいものをどう取り入れていくか

会場からの質問にも答えていきます。

Q. 日本の社会は、新しいものを受け入れるのに抵抗があるような気がします。その辺りはどう思いますか?
「意外と、いつの間にか自然と便利になることって多いですよね。いきなり未来に向かって、瞬間的に大きく変化ということはないですけど、例えばコワーキングスペースなどは、それなりのメリットを感じる人がだんだん使いはじめています。
そのように、社会や人の生活も徐々に変わっていくのではないかと思います」

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参加者からは、「自分が働いていく(身近な)未来での取り組み方などを考えさせられました」「米国系、ヨーロッパ系のテック×まちづくりの性格付け、それを受けた日本のあり方の提示が明快。地方(事業化が難しい地域)の未来についても考えたい」などと感想が寄せられました。

今後も、企業や行政、大学など立場を超えての学び合いやディスカッションの場に、積極的に参画していきます。