UDS LOG ツアー本番6

滋賀・近江兄弟社高校で1年間の「創造的おもてなし講座」—地域の魅力を発掘・インバウンドツアーに

 

全国でまちづくりのお手伝いをさせていただいているUDS。ハード面から建物や場をつくるだけではなく、“まちづくりは人づくり” という想いから、そこに住む地域の方々と関わり、そして一緒に地域を盛り上げていきたいと考えています。

今回、滋賀県近江八幡のヴォーリズ学園・近江兄弟社高校にて放課後教養講座に参加する高校生20名ほどに向け「創造的おもてなし講座」(全10回)を担当させていただきました。「仕事を楽しんでいる人と学生を繋げ、仕事は楽しいということを伝えたい」という想いからキャリア教育に取り組む杉田先生にお声がけいただいたことがきっかけとなり今回の授業が実現しました。

全10回のうち前半では、日本の人口減少の現状やインバウンドの可能性、地方活性の打開策となりうる日本人が誇るおもてなし・旅の魅力を学び、後半では、地元のまちの魅力を掘り起こしてインバウンド(訪日外国人)向けのツアーを造成、自分たちでガイドまで行う、という実践的なカリキュラムで展開。社長の中川をはじめ、ホテリエやインバウンドツアーの企画・造成・ガイドを行う担当者など、日々現場で活躍するUDSのメンバーが講師として参加させていただきました。

<第1−3回> 日本の現状。インバウンドの可能性。おもてなしと旅の魅力

まずは日本の現状やおもてなしについてのレクチャーから講座はスタート。人口減少、インバウンドの可能性、交流人口を伸ばしていく必要性など、リアルなデータで共有し、これからの地域と自分の将来を重ね合わせていきました。講師から「このようなネガティブな状況だからこそ、どのような解釈を加えてポジティブに考えていけるかで人生や仕事は楽しくなる」と伝えます。

おもてなしを知るクラスでは、UDSの現役ホテリエが講師として参加。ホテルで実際あったエピソードをお題に、ホテルゲストに対してのおもてなし案を考えました。

2 図1

教材として使用したのは、UDSのおもてなしをパターンランゲージでまとめた「おもてなしデザイン・パターン」。28種類に分類されたおもてなしをヒントに、一人ひとりがベストと考えるおもてなしを提案しました。

校内授業3

<第4-7回> 近江八幡の魅力を発掘、インバウンドツアー造成へ

第4回からは近江八幡のまちへ飛び出し、まちの魅力を自分たちで発掘、そしてインバウンドツアーへと盛り込んでいきます。ガイドブックに載っているような一般的な観光スポットだけではなく、そこに住んでる人からも話を聞くことでオリジナリティを深めていきます。自分たちで取材先の選定からアポイントメントの調整、そして現地の取材を行いました。お菓子メーカーや医薬品メーカー、骨董品屋さんまで幅広く情報を集めます。

フィールドワーク 校内授業9

ただ旅程を作るだけではなく、自分がゲストに伝えたいことを盛り込むのがツアー造成のポイント。自分たちだからこそ集められた情報やスポット、インタビューからの情報も盛り込みます。

<第8-10回> 近江八幡のまちで外国人をおもてなし!インバウンドツアーへ

ツアー前にはチラシの作成、市内ホテルへの配布も学生さん自身で挑戦。”お客さんを集める”という営業も実際に経験しました。
そしていよいよ迎えたツアー本番!ツアーの参加者として、学校の英語の先生、近江八幡ボランティアガイドさん、Facebookから応募いただいた海外ゲストなど計9名が集まりました。

ツアーは「選べる!地元スイーツ巡り」や「和洋折衷な近江八幡の街並み」など、自分たちでリサーチした近江八幡の魅力が詰まっています。

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学生さんたちは事前のロールプレイングで練習を重ね、緊張しながらも近江八幡の魅力を紹介。慣れない英語の説明に詰まると、参加者のボランティアガイドさんが逆に言い回しを教えてくれる場面も。最終的には、ゲストの方々だけでなく、学生たち本人も楽しんでツアーを終えることができました。

ツアー本番

ツアー本番5

ツアー本番4

ツアーを終えて。1年間の創造的おもてなし講座を通して

ツアー終了後には、一人ひとりの学びをシェア。その一部をお伝えします。

ツアー本番後反省会

・日本らしいおもてなしとは「些細なことにも気づく日本人の心配り」「相手の立場に立って考えること」
・自分らしいおもてなしとは、一緒に楽しみお互いの国のことを教え合う「友達型おもてなし」だと思った。
・1年間の授業を通して、将来の方向性が固まりました。
・自分の住んでいるまちや近江八幡への興味が湧きました。まちの魅力に気付くことができました!

 

ツアー本番集合写真2

授業を担当したUDSグループの旅行事業「エリスタ」の伊藤からは、1年間の講座を振り返り次のように感想を語ります。
ホテリエや旅行事業、観光について、興味関心を持つ人が少しでも増えてほしいと思っていたので、学生さんから”将来ホテリエになりたい”という声を聞けたのはとても嬉しかったです。学生さんが将来地元を離れたとしても、自分の地域の価値をきちんと理解してどこかでまちとの関係を持ってほしいと思います。高校生の意見や考え方は、想像していた以上にレベルが高く、逆に私たちの仕事の参考になることも実は多かったんです!機会があれば今後はぜひ他の地域や学校でもチャレンジしてみたいです!」

講師として参加させていただいたUDSスタッフにとっても、キャリアの幅が広がる貴重な機会となりました。杉田先生、受講いただいた学生の皆さん、ご協力いただいた近江八幡のまちの皆さん、ありがとうございました。