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ブログ 2018.6.8 近き者よろこび、遠き者来たる

凸版印刷さん主催のフォレストフェア2018のスペシャルセミナーに代表の中川が登壇し、コミュニティによるまちの活性化をテーマにお話をさせていただきました。

・フューチャーセンター
・歴史・文化・家業
・子供・教育
の3つの切り口でお話させていただいた、コミュニティによるまちの活性化へのUDSのアプローチについてを本ブログでも紹介いたします。

■フューチャーセンター

北欧発祥の「フューチャーセンター」は、自分たちの住む地域について定期的にいろんな議論をしながら、新しいことやものをつくり出していく場、いわば「未来の公民館」です。
UDSでは鹿児島「薩摩川内市スマートハウス」や神奈川県海老名市「RICOH FUTURE HOUSE」などを手がけています。

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薩摩川内市スマートハウスでは、1年間かけて市民の人たちと未来の暮らしについてディスカッションしていく「フューチャーセンタープログラム」を行っていて今年で3年目になります。また講師を務めている薩摩川内シティセールス大学の活動では市民の人とのワークショップやフィールドワークなどを通して中心市街地のシャッター街のシャッター率を3%下げるプロジェクトにも取り組んでいます。このようにフューチャーセンターを拠点にまちの人を巻き込み、まちの人に自分ごととして考えてもらえるような場づくり、取り組みをしています。

■歴史・文化・家業

今年の4月に神保町、岩波ブックセンター跡地に神保町ブックセンターを開業しました。
このプロジェクトでは昔からの本のまちだけれ閉店する書店も増えてきている神保町で、どう魅力あるその歴史・文化を繋いで、まちを盛り上げていくかということに取り組んでいます。

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神保町で生まれ育った方にいろいろお話を伺うと「神保町をいわゆるビジネス街にしたくない」とおっしゃいます。

古本屋さんでもその他の事業でも、それぞれに長く続く事業=家業が続いていけば、若者が外に流出することなく、歴史と文化と家業を守り、発展させながらまちが盛り上がって行くはず。そういった視点も持ちながら様々なプロジェクトに取り組んでいます。

■子供・教育

まちづくりは人づくり。小さな頃から仕事のの多様さや楽しさに触れて、自分の仕事やまちについて考える機会があれば、自ら地域に新たなビジネスを生み出し、そこで活躍する若い人たちがふえるはずです。その想いで、立ち上げに携わったキッザニアからコワーキングスペースのLEAGUEまで、子どもや教育、働くことに関連する事業にも取り組んでいます。

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現在手がけている子ども事業は、子どもが自分の責任で自由に遊べるプレーパーク「練馬区立こどもの森」やレゴのショップやアフタースクールの運営など。また現在長野県佐久穂町の廃校をオランダのイエナプラン教育を実践する小学校にするプロジェクトも進行中で、地域と学校、こどもとの境目がない、まちのみんなが気軽に行ける場所にしたいと色々と計画しています。

魅力的な教育があればそこに移住も厭わない親御さんは少なくないはず。その点でも地方活性化において「教育」は大きなソリューションの一つになるとも考えています。日本の教育は選択肢が少ないと感じているので、教育における新しい選択肢のひとつを提示していきたいと考えています。

まとめ:UDSが考えるコミュニティの活性に必要な3つのポイント

1.対話の場づくり
場所がちがえば、人が違えば、出てくるアイディア違います。
UDSでは、議論ができる・深まる場を、さまざまな形で設け実践しています。

2.共感できるらしさの再発見と編集
その土地らしさ、魅力はそこに住んでいる人には当たり前すぎで気づかない事が良くありますので、地域の魅力を再発見し、編集することが必要です。

3.子ども・キャリア教育
まちの未来は子どもの未来。子どもが元気で、そしてみんなが働くこと楽しめる事が地域の活性には欠かせませんので、その視点での取り組みも重要視しています。

「近者説、遠者来」

近き者説(よろこ)び、遠き者来(きた)る。中国の女性経営者の友人に「あなたが言いたいことは、何千年も前に孔子が言っています」と言って、言われた言葉です。
近いひと、つまりその地域の人がそこでの暮らしを喜んで誇りを持って生活していたらそれに引き寄せられて遠くから人がやってくる。

まちづくりにおいて重要なのはどれだけそのまちの人を巻き込めるか。どれだけそのまちの人たちが自分ごととして参画して、楽しんでもらえるか、だと思っています。
そのための「場」づくりを、とても重要なポイントと考えて私達UDSでは取り組んでいます。

お知らせ

UDSではまちづくりに関わる企画立案のナレッジを学ぶ講座「プロジェクト・デザイン・パターン ラボ」第3期を7月から開講します。
今注目のビジネスの仕掛け人・経営者をゲストに迎えての全4回の開催です。
単発での参加も可能です。
ご参加お待ちしています。

詳細、お申し込みはこちらからどうぞ。