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ブログ 2018.9.21 『プロジェクト・デザイン・パターン』韓国版が出版!記念イベントにUDS中川が登壇しました

2016年4月に翔泳社より発行した、『プロジェクト・デザイン・パターン』の韓国版が、2018年9月に韓国語にて発行されました。

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タイトル:『기획은 패턴이다』(邦訳:企画はパターンだ)
価格:1,500円
発行日:2018年9月8日
発行元:book stone

韓国版出版の背景

『プロジェクト・デザイン・パターン』は、UDS梶原の企画のコツを、慶應SFCの井庭崇准教授(当時)が言語化したもので、企画やプロデュース、新規事業に携わる際に役立つ企画のコツを32個に分類してまとめています。

本のなかでは、一つ一つのコツを「企画のコツを一言で言い表した言葉」として「パターン」と呼んでいます。

今回の出版の仕掛け人であるサンミョン大学の李教授は、日本に来た際にCLASKAに宿泊されたことがきっかけでUDSを知り、『プロジェクト・デザイン・パターン』を読まれました。
その後、李教授より韓国の出版社へお声がけいただき、今回の出版が実現しました。

韓国版出版に際して、中面のイラストは描き下ろされ、日本国外での事例としてMUJI HOTEL BEIJING(中国・北京)とホテル カプチーノ(韓国・ソウル)が加わっています。

現地では、多数のビジネス新聞やWEBメディアで取り上げていただいております。
販売から2週間経たないうちに、ビジネス書の分野でベストセラーとなりました。

ホテルカプチーノにて開催された出版記念イベントにUDS中川が登壇

本書韓国版の出版に際して、UDSが企画・設計を行ったホテル カプチーノにて「魅力的な空間はどのように作られるのか」をテーマに、「空間企画」について考えるイベントが行われました。

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韓国版出版のきっかけとなった李教授をモデレーターに、UDS中川と、コミュニティ密着型の空間を作るスタジオとして、今韓国で注目されているZ LABの代表リ サンムク氏が登壇。

当日のイベントには約40名が訪れ、終始白熱した雰囲気でのトークイベントとなりました。

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トークイベントのなかで中川は、ホテル アンテルーム 京都代々木VILLAGEMUJI HOTEL BEIJING などの事例を交えながら、「パターン」を用いて、どのようなプロセスを経て企画ができていったのか説明。

「代々木VILLAGEという商業施設を企画した際には「代々木のまちが変わったら」という想いを持って臨みました。代々木は、明治神宮など緑が多い地域ではあるものの、予備校のイメージが強く、実情としては「学生のまち」「チープな印象のまち」になってしまっていました。そこでUDSとして代々木のまちを変えるなら、代々木の"隠れた良さ"としての「緑が多いこと」や「近隣にクリエイターたちが住んでいること」を訴求して、かっこいい大人が緑の中で過ごせる場を作りたいと考えました。屋外部分にグリーンを配置し、感度の高いテナントを誘致するなどして、おしゃれでリッチな地元住民が戻ってきています。」

イベントの後半には、参加者の方々から多くのご質問をいただきました。

UDSと他社との違いは何か?

単なるホテル運営、飲食店運営ではなく、地域に開いている、という点が特徴です。企画の段階から、その土地の歴史や背景を深掘りし、そこにヒントを得て未来につながるようなコンセプトを立てています。建物が完成し実際の運営を始めてからも、地域を巡るツアーを企画し実施したり、ホテルマンが漁師になり地元の漁師さんと仲良くなったりと、企画で目指していたことが実現できていると思います。ホテルや飲食店という施設単体を魅力的に見せることではなく、それが根ざす地域の良さをどう表現できるか、ということを考えていますね。

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「プロジェクト・デザイン・パターン」について、社内への浸透はどのように行っているか?

特に "買ってみる" "なぜの掘り下げ" "仮組み把握" は、マネジメントの中でも強調して社員には伝えています。パターンがあることで、客観的な掘り下げが可能になるんです。また社内のみならず、社外向けにも「プロジェクト・デザイン・パターン」を用いたビジネススクール LABO@LEAGUEを実施しています。参加者の方が、パターンを共通言語にそれぞれの企画の経験談を共有することで、様々な角度からナレッジを獲得していくことができる場を提供しています。

この他にも参加者の方々からたくさんの質疑をいただき、イベントは盛況に終わりました。

企画・設計・運営一体のあり方やUDSの企画マインドについて、韓国の方々に知っていただける貴重な機会となりました。